大原扁理さんの「年収90万円で東京ハッピーライフ」を読了しました!
本日、年収90万円で東京ハッピーライフ読了?最初は「この人いったい何者? なにを言っているの?? 理解デキナイヨ…?」って感じだったけど、気づけば付箋だらけに? とくに個性についてと、衣食住についての考え方は素敵だなっておもった☺️✨ pic.twitter.com/eexe0xlznk
— あやひ.@雑記ブログ (@ayblgwork) 2018年4月6日
自己啓発本というよりは、エッセーに近いです。
とっても特殊な例ですが、「ああ、こんな生き方もあるんだな」と気持ちがすとんとラクになる本でした。
今回は「年収90万円で東京ハッピーライフ」のあらすじ内容と感想を紹介します!
Contents
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「年収90万円で東京ハッピーライフ」ってどんな本?
年収90万円で、誰よりもハッピーに暮らす方法(しかも東京で)。
引用:書籍情報詳細(太田出版)より
出版社に掲載されている説明文が、とても雑…あっさりしていてびっくり\(^o^)/
著者の大原さんっぽいというか、この本の“らしさ”を表現しているというか…(笑)
「年収90万円で東京ハッピーライフ」の著書である大原扁理(おおはらへんり)さんは引きこもり生活からの海外ひとり旅を経て20代で隠居、週休5日で生活をしている30代男性です。
読んだあとに知ったのですが、ホリエモンこと堀江貴文が帯で本書を絶賛していました。
引用は控えますが、某大手通販サイトで「ホリエモンが絶賛してるから読むのやめた」って低評価つけてる人がいて、それはそれでめっちゃもったいないなと思います。
たしかにホリエモンのコピーは煽るような内容だったのですが、大原さん自体はのんびりとしている印象です。
著者のスタンスは「イヤなことで死なない」
著者のスタンスは、「イヤなことで死なない」こと。
そもそもの目標が「好きなことで生きていく」わけではないんです。
好きなことなんかなくても、今すぐ見つけなくても、もっと言えば死ぬまで見つからなくたって、別にいいじゃないですか。大事なのは、嫌なことで死なないこと。これぐらい目標を下に置いとけば、とりあえず絶望はしなくてすみます。(p30)
はじめから目標が低く設定されているので、人にとっては何気ない“当たり前の日常”でも“ハッピーライフ”になるわけです。
自己中心的というよりも世捨て人的な考え方なので、「自分はもっと人との関わりのなかで幸せになりたい」というひとにとっては、理解できないかもしれません。
わたしも読み始めたとき「この人は自分の理解を超えてる…\(^o^)/」と感じられて、読むのにめちゃくちゃ体力消耗しました(笑)
年収90万円で東京ハッピーライフをするかどうかはともかく、「個性について」や「衣食住の考え方」についてはとても参考になったので、違う価値観を知るという意味でオススメの1冊です!
個性は「人と違うこと」ではない
64ページ目からはじまる「個性って何?」の話
大原扁理さんは、「個性とは“その人がその人であること”」と定義しています。
若いころに「自分とは?」「人と同じが嫌だ」と“個性”に悩んだ時期ってありませんか?
オリジナリティを求めるあまり、派手な格好をしてみたり。
個性を出していたつもりが、じつは単なる「悪目立ち」で、消したい黒歴史になっている人も多いかもしれません。
ここで、大原さんの「個性について」をみてみましょう。
そもそも個性って、人と違うことではないですからね。もう一度書きますが、その人がその人であること、です。表面的には人と同じに見えても、自分だけの価値観の先にそのスタイルがあったのなら、直さなあかんようなことではない。逆に、本当は人と違うのに、我慢してみんなと同じにしているなら、それは没個性ということになるでしょう。(p65)
個性の時代とかいって、まるで人と違うことが時代の命題みたいになってますけど、みんながみんな人と違うことを目的にしたら、逆に没個性で不健康な気がする。(p65)
人と違うのが個性ではない、とズバっと言っているんですね。
「ありのままに」「自分らしく」生きなさいっていうのは誰にでもカンタンに言えます。
ただ、それを他者にうまく言葉で伝えられるひとってどれくらいいるんでしょう…
衣食住との向き合い方・考え方について
「年収90万円で東京ハッピーライフ」のなかで、特に素敵だなと感じたのが大原扁理さんの「衣食住の考え方」についてです。
食べるものが“その人”を作る
“食”については、「食べているものが、その人を作る」という考え方をしています。
ちょっと食べることをないがしろにしすぎてないだろうか、わたしを含めた現代人(p69)
たとえば、「ながら」食事。
スマホやTVを眺めながら、生きるために必要な食事に集中できていない現代人は多いのではないでしょうか。
生きるために、食事は必要不可欠です。
目的が生存レベルであれば何かを食べれば問題ないかもしれませんが、「普段の食べ物がその人を作っている」という考え方は、もっと食としっかり向き合おうと思えるきっかけになりました。
また、食と関連して「節約」に関する考え方も納得です。
毎日チラシをチェックして、1円でも安くたくさん買っておくという考えはわたしにはありません。これは、節約を目的に生きているわけではないからです。安さだけを求めて3店舗まわっている間に、家に帰って読みかけの本20ページは読めちゃいます。わたしにはこっちのほうが価値のある時間の使い方なんです(p99)
たしかに1円のために店を梯子する時間って、たぶん自分にとっては1円以上に貴重な時間だったりするんですよね。
最近ファストフード店の無料クーポンで行列ができて1時間待ち!みたいなニュースを見かけましたが、じぶんの時間と無料クーポンを天秤にかけたときにどちらが重要かって話です。
ファッションは“人となり”が出る
衣(洋服)について。
30年ぐらい生きてみてわかったのは、ファッションというのは、服を着るだけのことじゃないんですよね。どこに住んで何を考えて、どんな食べ物を食べているのか、どういう人間と付き合って何を話しているのか、そういうことが基盤としてあって、その上に建つもの、という感じです(p116)
個性についての話と通じますが、たしかに洋服ってその人の普段を表していますよね。
忙しかったり心に余裕がなかったりすると、身だしなみに気がまわらなくなるっていう話ありますよね。
着てる服が“その人の状態を表してる”っていう考え方は一理あるなと感じました。
住(家)は“恋人”のようなもの
大原扁理さんは住まいを「恋人」に例えるくらい、おうち大好き人間です。
「衣」「食」は思い立てば簡単にチェンジできますが、住まいとなると難しいですよね。
家にいて幸せと思えたら人生の半分は幸せも同然です。だって家にいる時間って、人生の中でもかなり長いですよね(p126)
初恋は叶わないというように、住まいもはじめから理想を探り当てるのが難しいというのが大原扁理さんの持論です。
なぜなら、そもそも「自分」というものがよくわかっていないから。
大原扁理さんも最初はイモのような恋人(住)からスタートし、じぶんのライフスタイルなどを見極めたうえで、現在の理想的なパートナーと巡り合ったようです。
ありがたいから、お礼にいっぱい掃除しちゃう。こまめに換気しちゃう。良い音楽流しちゃう。気がつくと1日が終わっちゃう。でもいいのだ。ホコリは毎日、煩悩のように溜まるから。明日もまた掃除できる~♪(p132)
わたしは「住について」の部分を読んで、だいぶ反省しました。
生活するうえで何の不満もない理想的な部屋を探し当てたはずなのに、最近はおうちとの関係を深めたり仲良くする努力を忘れていた気がします…
家にいるのに息が詰まったり、退屈だな〜って外出したくなるのって、まさにマンネリのカップル/(^o^)\
でも、これってつまり生活に改善の余地があるってことです。
当たり前ですが、ハッピーな生活って自分次第なんですね。
「年収90万円で東京ハッピーライフ」感想まとめ
今回は大原扁理さんの「年収90万円で東京ハッピーライフ」を紹介しました。
年収90万円で東京ハッピーライフをする方法というよりは、大原さんのエッセイとして読んでみるのがオススメです。
正直、年収90万円の東京ライフは誰にでもできるものではありません。
また週休5日や年収90万円を実践したところで、ハッピーになれるわけではないと感じました。
大原さんが本のなかで言っているのですが、「何もしなければ平和というわけではないし、何もイヤなことをしなくてぼんやり過ごしていても、心のチューニングはズレてしまう」んです。
イヤなことで死なない、という言葉がじんわり心に沁みる1冊でした。
なんだか今の生活に息苦しさを感じているひとは、生きるヒント探しに「年収90万円で東京ハッピーライフ」を読んでみてください。
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