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ナイトクローラー感想―現代の闇が生み出したキャラクターに震える【Netflix】

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出典:allcinema

どうも!あやひ.です。
Netflixでジェイク・ギレンホール主演の「ナイトクローラー」を鑑賞しました。

事故や事件のスクープを専門に追うパパラッチ(ナイトクローラー)を主人公にしたサスペンス映画で、過激な映像を求めて行動が狂気じみていくストーリーです。

人の不幸を食い物にするナイトクローラー。倫理的にどうなの?って思うものの、過激であればあるほどTVの視聴率が上がるのも事実…。

本作は、正しさ(モラル)って何だろう?と考えさせられる物語です。

あや
あや
次第にエスカレートしていく行動に緊張が解けない、ハラハラとする映画でした!

今回はナイトクローラーのあらすじと感想を紹介します。


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ナイトクローラーのあらすじ

“ナイトクローラー”と呼ばれる報道パパラッチとなった男は、視聴率がとれる刺激的な映像を手に入れるため、行動をエスカレートさせていく――。

引用:公式サイトより

主人公のルイス(ジェイク・ギレンホール)はいわゆるコソ泥。家族や友人はなく、ネットとテレビを生きがいに孤独な生活を送っていました。
しかし、たまたま遭遇した事故現場でナイトクローラーの存在を知り、興味を持ちます。

早速盗んだ自転車を売って、安物のビデオカメラと無線機を購入。ナイトクローラーの真似事をはじめ、すぐに才覚を発揮していく…という内容です。

被害者や警察側からすれば本当に胸くその悪い相手なのですが、過激な映像を求める主人公の姿勢はまさにプロフェッショナル。

褒められる行為ではないのに、被害者にギリギリまで接近した映像は視聴者ウケがよく、高い金額で売れていきます。

正しさの上に、すべての職業が成り立っているわけではない、と感じさせる作品でしたね。

主人公ルイス・ブルームがとにかく不気味!


出典:allcinema

ジェイク・ギレンホール演じるルイス・ブルーム。まわりからはルーと呼ばれています。

とにかく、ひとことで言えば、不気味な男。

ネットで収集したビジネスノウハウや格言を盲信していて、言葉や仕草は誰かのコピー、というくらいに人間味がないんです。

なぜコソ泥で生計を立てていたのかは経緯が謎ですが(むしろコソ泥にしては観葉植物を育てたり洋服にアイロンをかけたり生活は豊かな感じ)、意欲はあるけど社会からはじき出された感じですね。

しかし、生活に不満がある感じでもなく、ただ夢もない…という感じ。ネットの世界がすべての、能力はあるけど無気力な若者、という言葉がぴったりかもしれません。

公式サイトによると、ルイスを演じるためにジェイク・ギレンホールは2ヶ月で12キロ体重を減らし、昼間寝て夜起きる生活をしたのだとか。

ちなみにジェイク・ギレンホールが好きという理由で、ナイトクローラーを見たのですが、「え、これジェイク?」っていうほど雰囲気が違ったので驚きました…。

あや
あや
さすが役者

ジェイクいわくルイスは痩せこけたハイエナ

夜の街をさまようハイエナというイメージの一方で、社会的な承認欲求に飢えていたルイスにぴったりな表現だと思います。

ネタバレ感想1:お金よりも認められたい現代の若者像


出典:allcinema

あらためて作品を振り返ってみて、ルイスは誰かに認めてもらいたい若者だったのかな、と思います。

実際に能力もあって、むしろ行動力と稼ぐことに対しての嗅覚はものすごい

褒められたものではないですが、ナイトクローラーの存在を知ってから、さっそく高額そうな自転車を盗んで売ってテレビカメラと無線機を買う行動力すごくないですか?

あや
あや
お金の使い方というか、使い所を知っている感じ

だからこそ、ルイスの映像を買って撮影のアドバイスをしてくれたニーナに対しても執着したのかな…と。

実際本当に稼ぐことだけが目的なら、視聴率の悪いテレビ局に売り続けるよりも、もっと高額で映像を買い取ってくれる場所はあるだろうし、一緒に働こうとスカウトしてきた同業者の声にもっと耳を傾けたと思うんですよ。

稼いだお金で少しずつ事業を拡大していく感じや、テレビ局に自分を売り込む感じも、人一倍承認欲求が強いんだろうな、と感じました。

ネタバレ感想2:テレビやネットはリアルなのか?


出典:allcinema

ルイスの映像を評価して、先輩としてアドバイスをするディレクターのニーナ。

個人的にとても印象深く残っているのが、冒頭のほうでニーナに熱っぽく「テレビはリアルだ」とルイスが語るところです。

そもそもルイスはネットで情報を収集するのが日課で、そこで得た知識を宗教のように強く信じていたので、「テレビはリアル」という言葉に厚みがあったように感じられて。

しかし、ルイスは過激な画を撮るために現場の改ざんや、情報の隠蔽…いわゆるヤラセをはじめていくんですね…。

警察に尋問されたときに、プロとして許せない行為とルイス自身が言っていますが、リアルよりも過激さが優先されていきます

それはナイトクローラーとして最高のパフォーマンスを魅せたいという職人としてのこだわりだったのかもしれませんが、喜ばれる仕事=正しい仕事ではないのかなと。皮肉な話ですが…。

ヤラセかもしれないから、テレビを信じるな、ネット情報に踊らされるなというわけではありませんが、やはりネットやテレビを自分の拠り所にするのはよくないのかなと思いました。

あや
あや
ルイスの人間味のない不気味さは、拠り所がネットやテレビだった…というところにも理由が見つけられるのかもしれません…

ナイトクローラー感想まとめ

今回はナイトクローラーのあらすじと感想を紹介しました!

作中、ルイスの言葉にこんなものがあります。

人の破滅の瞬間に僕は顔を出す

まさにナイトクローラーらしい発言ですが、それが彼のお仕事なんですよね。

倫理を踏み外した行動で映像を撮り、それを求めるテレビ会社と視聴者がいる…

あや
あや
めっちゃポイズン

誰かが必要とするからこそ、成り立つのが職業であり、じつは正しさやモラルとは交わらないものなんだな、と。

公式サイトでジェイクが、「ひとつのサクセスストーリー」とコメントしているのですが、なるほど。人の不幸が云々ではなく、身を削って道を開いていくルイスの姿には色々と考えさせられるものがあります

あや
あや
最近読んだ本にも、正しさを行動の理由にすると誘惑に弱くなる、続かないといった内容があり、見事リンクしました

ハラハラとするサスペンス映画がみたい、報道専用パパラッチという仕事が知りたいという人は、ぜひナイトクローラーをチェックしてみてくださいね。

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