出典:シネマトゥディ
huluで配信中の映画『ウソはホントの恋のはじまり』を観ました。
この映画は恋に臆病な男性が主人公。
主人公はある女性に恋をするのですが、Facebookで彼女を研究して“理想の男”を演じようとします。
彼女の理想に近づき、めでたくイイ感じの関係になるのですが、今度は「本当の自分が愛されているわけではない」と疲れてしまうというストーリーです。
演じる、まではいかなくても、好きな人に“ありのままの自分”をさらけ出すのが怖い…って思う人は多いんじゃないでしょうか。
けど、ありのままの自分を愛して欲しい、ってジレンマだってありますよね。
『ウソはホントの恋のはじまり』は好きな人に対して背伸びをし過ぎて疲れてしまうって人にオススメの作品でした。
今回は『ウソはホントの恋のはじまり』のあらすじと感想・心に刺さったセリフを紹介します。
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『ウソはホントの恋のはじまり』のあらすじ
パッとしない小説家のサム(ジャスティン・ロング)は、カフェで働いているバーディー(エヴァン・レイチェル・ウッド)という女性に惹(ひ)かれる。彼女のFacebookを見つけだし、料理に関心を持っており、社交ダンスを楽しみ、柔道が好きで、ギターを弾く男性がかっこいいと思っているなど、趣味や嗜好を調べ上げるサム。それを基にバーディーが理想とする男性に成り切り、偶然を装って彼女に近づく。やがて彼の努力が実って恋仲になるが、本当の自分が愛されているわけではないと考えるようになり……。
引用:シネマトゥディ
この映画は簡単に言うと、冴えない男が片思いに奮闘するロマンチック・コメディです。
同居人のエリオット(キーア・オドネル)の助言…というか冗談を真に受けて、片思いの相手バーディーのFacebookを熱心にチェックして“理想の男”になろうとします。
彼女のためにギターや料理を習ったり、オススメしてた本や音楽を購入したり。
付け焼き刃というより、「彼女のために自分が理想の男になるんだ」という熱意を感じるほどでした。
しかし、彼女にとって理想の男になるほど、サムは現実の自分とのギャップに苦しみます。
「結局愛されているのは自分じゃない」と病んじゃうんです…。
「背伸びをした恋に疲れる」
「本当の自分を知られたら嫌われてしまう」
「けど、このままじゃ愛されているのは自分じゃない」
色んな葛藤を抱えるナイーブな男トニーは、何故だか男性なのに女性がめっちゃ共感できるキャラクターでした。
はあ…泣いた?✨男主人公で、好きになった女性に振り向いてもらうために、必死に理想の男を演じるストーリー。ありのままの自分をさらけ出すって地味に難しい…けど本当の自分を愛して欲しいって気持ちも分かる?結構女々しさ全開の弱虫男の話だけど、憎めなかったなあ…?✨ pic.twitter.com/1UdCDVCrZC
— あやひ.@雑記ブログ運営中 (@ayblgwork) 2018年9月2日
そもそも理想の恋人なんていないよねって話
この映画の主人公トニーは、一言でいえば“弱虫な男”。
理想の男になって愛されたいって想いの裏には、ホントの自分自身で人を愛して裏切られてしまうのが怖いって本音が隠されていました。
バーディーにとっての理想を演じるほど、「いつかウソがバレてしまうんじゃないか」って恐怖と、「ホントの自分はまるで違う(向いてない)」という思いに苛まれていきます。
しかし、同居人エリオットの恋人アシュリー(ビジー・フィリップス)に「(恋愛は)ただの妥協よ」と諭されるシーンが印象的でした。
ただの妥協よ
エリオットだってワイン好きじゃないけど
私のことを想ってワイナリーに連れてってくれた私だって本当のことを言えば
こういう会は苦手だけど毎回同行してる
好きじゃなくても相手のために努力するのよ
アシュリーの激励に一度は気力を取り戻すトニーでしたが、やはり怖くて自分をさらけ出せないままバーディーの前で無理をして、最後にはぷっつんと糸が切れてしまったように彼女を拒絶してしまいます。
しかし、最終的には「精神的な弱虫」「自分が勝手に怖がってチャンスを逃した」ことに気づき、バーディーの元に走る、というのが結末です。
最後、すべてを告白してバーディーに「最初からやりなおしたい」と告げるトニー。
バーディーは「ムリよ。このまま続けていきましょう」と彼を受け入れます。
彼女自身はトニーが無理をして演じているのをそもそも知っていて。それでも彼を愛していたんです。
そもそも人と愛し合うのに完璧なんて必要ないんだ、と感じる内容でした。
「趣味嗜好」と「愛」って関係ないよねって話
本筋とはちょっとズレるんですが、エリオットとアシュリーが喧嘩してしまった理由も印象的でした。
エリオットはちょっとマニアック(?)な画像をオカズにしていまして…。それをアシュリーに発見されて大喧嘩してしまうんですね。
落ち込むエリオットとトニーの会話シーンがこちら。最初のセリフはエリオットからはじまります。
「決断を迫られた。データを消すか、別れるか」
「ちょっと待て。アシュリーよりオカズ用の写真を選んだのか?」
「愛情とは関係ないだろ」
「写真を消したとウソをつけばいいじゃないか」
「本当は写真なんてどうだっていいんだ。でも本当の俺を表してるものを簡単に消去していいのか?」
たとえばですが、「彼氏がドルヲタでめっちゃモヤモヤする」「趣味を受け入れられない」みたいな彼女さんいるとするじゃないですか。
でも、いくらアイドルが好きだとしても。オタ活をやめてくれない・続けていても、それって愛情とは何の関係もないってことなんです。
混合してしまいそうな部分ですが、そもそもが別問題の話であり、それを無理して抑え込もうとすれば、それってもう“ホンモノの彼”じゃなくなってしまうんですね…。
最終的に「妥協したの」って仲直りするエリオットとアシュリー。妥協…っていうと言葉があれですが、趣味嗜好と愛は繋がらないってことがよく分かるエピソードでした。
ちなみに彼氏がドルオタでモヤモヤする…という記事はこちら(笑)
https://ayblg.work/entry/2017-05-29-135753/
ホントの自分で恋をしよう
今回は『ウソはホントの恋のはじまり』を紹介しました。
恋愛をするうえで、最初はちょっぴりウソついたっていいと思います。やっぱり好きになった相手によく思われたいっていうのは当然だと思うんですよね。
ただ、そのために「自分から他の何者かになろう」としてしまうのは問題で。あくまでホントの自分で恋をしたいなと思える映画です。
すっごく引き込まれる!という映画ではないですが、どこかじんわり心に染みる作品でした。
気負わず見られる恋愛映画なので、週末コーヒーと一緒に観てみてはいかがでしょうか。
そのほか恋愛映画の感想記事はこちら♪
https://ayblg.work/entry/post-1695/
https://ayblg.work/entry/post-1522/
↓トニー役の彼が出演しています!
https://ayblg.work/entry/post-730/