出典:youtube「Flatliners(1999)Trailer」より
どうも! あやひ.です。
週末に録画していた「フラットライナーズ(1990年版)」をみました。
2017年12月にリメイク版が日本公開されたタイミングで、テレビ放送してたんですよね。
死後の世界に興味をもつ医大生5人が禁忌の臨死実験をおこない、代償として精神を病んでいく…というのが、ざっくりとした内容です。
リメイク版の予告はホラー寄りだったのですが、1990年版はジャンル的に「サスペンス」「スリラー」。
人間が精神的に追い詰められていくハラハラ・心理系の話好きな方は、絶対ハマると思います。
最近の映画では、「ゲット・アウト」好きな方とか。
今回は、フラットライナーズ(1990)を主要登場人物ごとに振り返ってネタバレ感想を書きます。
※あらすじ以降はネタバレなので要注意です。
Contents
[ad]
フラットライナーズ(1990)のあらすじ
※英語・日本語字幕無
医大生のネルソンは死後の世界に強い興味を持ち、同じ医大生4人を誘ってある実験を計画する。それは人工的に心臓を停止させ、1分後に蘇生させることで、実際に臨死体験をするという危険なものだった。この危険な誘いに、ネルソン同様死後の世界に興味を持つ4人は、つい手を貸してしまうのだった。そして実験から数日後、臨死体験したネルソンは、奇妙な幻覚に襲われ始める。
引用:wikipediaより
臨死実験をした後に見え始める幻覚が、本当に不気味でリアルです…。
とはいえ、無理やり臨死状態、からの電気ショックによる蘇生なので、
そりゃ脳に障害がおきて仕方ないやん…
ってスタンスで、ホラーチックな怖さは全くありません。
死後の世界とか臨死実験といった、おどろおどろしい内容ではありますが、きちんとサスペンスとして鑑賞できる内容でした。
主要登場人物5人(※ネタバレ有)
フラットライナーズ【Blu-ray】 [ キーファー・サザーランド ]
臨死実験に挑む医大生5人それぞれを紹介しつつ、物語を振り返ります。
以下は、がっつりネタバレありきで語るので、「これから見る!」という方は要注意です。
ネルソン・ライト(キーファー・サザーランド)
ネルソンは本編の主人公(?)で、臨死実験の発案者です。
最初はメンバー全員「自殺の手伝いなんてごめんだわ」って感じで実験に乗り気ではなかったものの、なんだかんだネルソンに協力してるので、そこそこ一目置かれる存在だったのかな、と。
医者の卵として優秀とはいえ、まあ、なんか…勝手な奴ですよね。
蘇生後からみえる奇妙な幻覚について、ネルソンならすぐ臨死実験のせいだって分かるはずじゃないですか。
まあ、「みんなを巻き添えにしたい」というわけではなく、純粋に「死後の世界について答えを出したい」からこそ、黙っていたんでしょうけど…。
とはいえ、幻覚に最後まで一番苦しめられていたのも彼なので、命助かっただけでも本当によかったね、という感じです。
主要人物が誰も死んでいないのは、なんとなくホッします。
最近はバッドエンドや鬱エンド多いので、救いのある終わり方で良かったな、と。
この経験を生かして清く生きてくれ、ネルソン。
レイチェル・マナス(ジュリア・ロバーツ)
本映画の、紅一点。
レイを演じるジュリア・ロバーツがお美しい方ですね。
ネルソン以上に死後の世界に固執していたキャラクターで、その理由が父親の自殺と闇が深い…。
死後の世界が素晴らしいと信じたかったレイが、蘇生してから死期の近いおばあさんの元へ向かうのが、なんとも切なかったです。
レイは自分のせいで父親が死んだと思いつめていたので、せめて死後の世界が幸せの場所であって欲しかったのでしょうね。
めっちゃ、切ない…けど、デヴィッドと幸せになっておくれよ。
デヴィッド・ラブレシオ(ケヴィン・ベーコン)
正義感の強い男、デヴィッド。
なんだかんだ、デヴィッドが真の主人公という立ち位置でしたね。
ちょっと自己犠牲的な部分がありつつ、粛々と冷静に問題を処理していく男性、という印象だったのですが、
いつからレイが好きだったの?
これ、この作品一番のミステリー。
レイがとても美しくて魅力的な女性なのはわかるのですが、同情だけで抱いたの?(ちょっとそれもあり得そう…)
まあ、抱いたからにはずっと大切に守ってくれそうですが、じつはなんだかんだ、一番人間味の少ないキャラクターだった印象です。
ヒーロー過ぎて、なんか現実離れしてしまっているような…
でもとりあえず、5人の中じゃ一番好きでした(男的な意味で)。
ジョー・ハーレー(ウィリアム・ボールドウィン)
ジョーは、隠し撮りというゲスな趣味をもつプレイボーイ。
単なるゲス(めっちゃイケメンだけど)
というか、他の方が書いていた感想をみて理解したんですが、婚約者にフラれた瞬間に幻覚が消えたんですね…w
初回のネルソンが被験者のときは見捨てようとしたし、成功したと思ったら不純な動機で臨死実験に名乗りをあげたし、なんとなく友達にはなりたくないタイプでした。
ランディ・ステックル(オリヴァー・プラット)
本作で唯一無傷な人。
臨死実験をおこなっていないので、5人の中じゃ一番影が薄い脇役キャラクターですね。
ちょっと気弱でお人よし、という印象でした、以上!
最後に映し出される絵画の意味
最後にエンドロールで映し出される絵は、「プロメテウスの火」でした。
プロメテウスはギリシャ神話の神様で、全知全能のゼウスが人間に禁じた火をこっそり盗み出しているシーンです。
プロメテウスは盗み出した火を人類に与えました。
火を手にしたおかげで、人間は高度な文明を築き上げたのですが、いっぽうで火は戦争や災いの火種にもなりました。
つまり、プロメテウスの火は「人間には制御しきれない科学技術の暗喩」として使用されています。
フラットライナーズでも、人間が踏み込んではいけない未知の領域(=臨死)という意味で使われたわけです。
フラットライナーズ(1990)をみた感想まとめ
実験の舞台は修復中の美術館であったり、臨死実験の代償が「過去の罪を持ち帰った」という設定が、なんともお洒落な映画だなというのが、率直な感想です(めっちゃわたし好み…)。
結局本作では「死後の世界は何なのか?」は主題ではなく、答えも一切出ていません。
最後プロメテウスの火で締めくくられているので、「人間の手にあまる・踏み込めない部分」というのが「臨死実験の答え」というわけなんでしょう。
ちなみにタイトルのフラットラインは、脳波や心電図が平らになった状態を指しているそうです。
つまり、死んでしまった(臨死)状態ですね。
じつは1990年は私が生まれた年なのですが、古さを感じさせず楽しめる映画でした!
フラットライナーズ【Blu-ray】 [ キーファー・サザーランド ]